担当の学芸員の福島直さんに、解説をおねがいしました。
けっして、「こどもむき」と言えない、どちらかというと、こどもにわかるのかな・・?と、思われる石田徹也の作品
madoに来る男の子が、とっても気に行って、2回も観に行ったということ。
夫が初日に行って、買ってきた図録を小6の息子が飽きることなく眺めてたことから、
もしかしたら、
こどもは、こどもなりに、とても魅力を感じ、いろんなものを受け取ってるのではと思い、
挑戦(まさに、この言葉)しました。
少し暗めの館内で、ブレブレ写真ですが、こどもたちの表情を感じ取ってください~。
酔っぱらってる人の鼻があかい!手まで、あかい。
なんだか、楽しそう・・・。真ん中の人はどうやって出るのかな?
こどもたちの言葉が出ます
大きな作品の前には座ってじっくり。代表作と言われる、「飛べなくなった人」を前に。
どんな感じがする
さっきの、酔っ払ってた人の絵とどこがちがうかな?
剥げてる、汚い、つながってる。留めるところが、下の絵は上からつっていた。
なんで、パンダの絵があるの?なんか、困った顔。
この人はに何を思ってるかな?・・
早く飛びたい。早く出たい
飛びたくって、飛べない気持ちはどんなかな?・・・
福島さんの質問にこどもたちは答える。答えが出なくても、福島さんはそのままにして、
子どもたちに考える余韻を与えて下さる。
ここで、福島さんがおっしゃったのは、
だれかの絵を観るとき、何が描かれてるか、正しく理解するのは大切。
それより大切なのは自分が、何を感じるかということ。
この人、4百何円だ!
牛飯て書いてある。
なんか、し~んとした感じ。ご飯食べてる感じしない。
ガソリンみたい。
ガソリン味の牛飯なんじゃない?
少しは、定員さん話すのかな?
でも、もう苦しい、やめてて、いえないかんじ。
ご飯食べるのは楽しいことなのに、楽しくなくなってきてる人もいるのかもしれない。
怖い!
痛そう!!子どものことば。
怖いと思う子は、離れてていいよという福島さんのことばに、こどもたちは遠巻きに。
質問に答える、言葉がどんどん、増えてきた。
「子どもたちの言葉が増えてきたのはそれだけ、石田さんの絵が複雑になっていたからだね。」
絶筆となった絵をまえに・・
外みたい。部屋の中みたい。
血管が枝みたい。
何か、考え中なんじゃない?
これから、何か、描こうとしてる。
ほかにもたくさんの作品を見て
ここに、書ききれなかった宝物の言葉の数々・・・・
福島さんの言葉がけにより、
子どもたちは思った以上にたくさんのことを素直に感じて言葉にする。
どんどん、ことばにする。
言葉にできない子たちも、たくさんいて、
言葉にする子どもと、おんなじくらい、じ~っと、絵をみてる。
「最後に、美術館で絵を観るとき、ふつう、どれくらい絵の前にいると思いますか?」
「10分!」
「5分・・くらい?」
「なんと、2秒平均だそうです。」
「今日みたいに、よ~く、見ると、いろんなものが観えてくるね。
これからも、じっくり観てみてください。」
「それから、興味がわいたら、作家さんは何をいいたいのかな?
とか、もし、生きていたら、どんな絵を描いたかな?とか、考えてください」
そんな、言葉で締めくくられました。
大きな本物の絵を前に、子どもたちは普段と全く違った世界を歩いた時間だった。
「あ~、もう一回、一人で来たい。」おとうさんのことば。
「わかるわかる、私も2度目ですけど、もう一度ひとりでじっくり観たいです」私も。