美術館でほんものの作品を、おしゃべりしながら観ようという対話による鑑賞会です。
昨年の対話型鑑賞から数えると4回目。今年立ち上がった、あしかが対話型鑑賞の会としては1回目。
4月17日、子ども15人、保護者12人が参加しました。
今までの3回はこちらをご覧下さい
今回は「画家の詩、詩人の絵」という展示で、
作品を絞るのに困るほどバラエティーに富んでいいものがたくさんあります。
簡単な説明、ファシリテータの方々の紹介などのあとはアートカードを使ってわいわい楽しい時間
ファシリテータは今回もARDA(芸術資源機構)の研修でご一緒した強力メンバー。
緊張がほぐれたところで展示室へ。
私が担当した4,5,6年生のグループはこの作品が1つめ。
いっさいの情報を与えないでじっくり観て、感じたこと、きづいたことを話します
髪を結んでる。
鏡があって、着物を着てる。
後ろに置いてあるのは?
着物?これから着るのかな?
脱いだところかな?
パジャマみたいな柄だから、今から着るんだと思う。
ここに、お化粧の瓶があるからお化粧するのかな。
周りの柄はなんだろう、あれ?布に書いている?
この字はなんだ?行書かな?楷書かな。
これ、夜っていう字じゃない?
あ、夜だ。この人これから夜遊びに行くんだ!
着物とかは和風だけど、化粧の瓶が外国っぽいから大正時代とかかな?
あれ、この額、異常に分厚いよ(額の横から見て)
紙に描いたんじゃないよ!
みてみて!板が2枚合わさってる。そこに布を貼ってあるんだ。
(みんな絵の中央の溝をのぞき込む)
こんな風にして約10分の間、いろんな発見があり、
どうしてそう思ったの?とか、なるほど!、おもしろいね。すばらしい発見だね!と、ともに楽しみ、深めていく。
年齢ごとのグループで、それぞれのペースで鑑賞
もどってきて、それぞれ鑑賞した、作品に感想を書いて貼る。
驚くほど熱心に、集中して書く子どもたち。字が書けない1年の子たちは絵を。
大人の人は書き終わってしまって、でも子どもたちはどのグループのまだまだ書いている。
すでに30分は過ぎようとしている
「子どもたちは書きたいだけ、いっぱい書いてね!」といいつつ、
大人の方々に子どもから出たことばの数々を、少し紹介。
一人で鑑賞するのもいいけれど、
グループでおしゃべりしながら観るからこそ、得られる深い鑑賞。
与えられた知識じゃなく、自分で、自分の目で観て感じ、考えたこと、
また、それを人に伝えること、
それを聞いて考えること。。。。
これからこういうことって・・・とても、大切ですよね。
4回目ともなると緊張しつつも伝えたいことが少しずつ伝えられるようになったわたし(^^)
貼ったものをみんなで観る
読めるでしょうか??
今回、1年生の女の子4人担当したファシリテータから出た意見は、
いろんな言葉を発しやすい具体的な作品より
抽象的なチョウチョが海の上を飛んでる作品のほうが
盛んにいろんな見方、想像がふくらんで充実した鑑賞ができたということ。
どのグループのファシリテータもそうだった!と。
それは高学年の私のグループも、草間彌生の抽象的な作品にたいし
はじめはドラゴンみたい、木と木の実かなと、見えたままを言葉にしていたのに、
対話を重ねていくうちに、
向こうから、ひかりを発しているようだ。とか、
向こうになにか、大切なものがあって守っているようだという意見がでた。
鑑賞会の回を重ねて行くうち鑑賞の目も育ってきているとしたら、
それはすごく素晴らしいこと。。。。
反省会でも充実感とともにみんなさんと乾杯しました。
ファシリテータを務めて下さった、吉野さん、佐藤さん、箱田さん
学芸員の篠原さん、
本当におせわになり、ありがとうございました