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中津川浩章氏ワークショップ

今日は、西麻布の保育園で中津川浩章さんのワークショップに研修させていただいた

5mほどの紙のまわりに手で削られたちっさくなった、たくさんの鉛筆

そこに5歳の子たちが入ってくる

描くのが苦手という子、他からの評価が気になってしまう子もいると聞いていた

中津川さんの、声に子供たちはさまざまな線を描き始める

その中には、

ひざを抱えて座ったままの子

だらりとうつろな目をして寝転んでる子もいた

・・・とても、枯渇しているものがあるように思えた。

あるきっかけで、そんな子たちも、猛烈に描き始め

みんな、描いて、描いて、描きまくって

紙は光沢をたたえた黒のグラデーション

それを、きれいだ!。

と言った、こどもたち

私は感動した。

誰かが決めた「上手」に合わせなくっていいんだよ。

みんな、鉛筆の粉で、手も足も顔までも

鉛筆の芯みたいに真っ黒になった

そうして、さも、気持ちよさそうに紙の上に寝転んだ

もう、こどもたちの顔つきまで違う。

最後に感想はと聞かれ

寝転んでた子が真っ先に手を挙げ

「楽しかった!!」

ねんども予定されていたが、子どもの様子にあわせ、ひたすら描くことに変更された

すばらしいWS(ワークショップ)だった。その場にいられた喜び。

終わって中津川さん、コーディネータの方とお話しした

仙台の被災地にWSに行かれた話。

子どもたちは、とても大変な状況で、心もふさいだ状態。

準備に並べたクレパスを蹴飛ばしてしまう女の子もいたそう。

なかなか、うまく心を解放できない状況で

中津川さんは、引き出しのすべてを駆使して・・

心に抱え込んだものを吐き出した絵はすごかったという

ある男の子は、これはオレの芸術だ!といって最後までつめでひっかいては重ね描いてはひっかいて・・・。

写メで見せていただいて

その、小さい画面からもあふれるようなパワーに胸をつかれた。

美しい!

うつくしいとひとことでいえない、ものすごい力。

ゆすぶられた。

そのあと、長年にわたる、障がい者の方とのアートの取り組みをお聞きして

根源的なものに感動すること

そこに、生きていることがすばらしいという

一番、純粋に大事なこと・・・

さっきの、仙台の子の絵で一生懸命こらえてた涙がどっと、流れた

作品をきちんとした美術館で発表したり、デザイナーに紹介して商品となって

大変な人気となったり・・・

美しさを見極め、美を翻訳して伝える仕事。

心があってこそできる仕事をされている

お忙しい中、時間をいただけて本当にありがたかった

さよならして、カフェを出たところで、

紹介者のS氏に、この、猛烈な感動とお礼のメールを書きかけたら

ちょうど、S氏から、電話。

銀座で手作りの本の展覧会があってこれから行きますが、・・・との

お誘い

さまざまな、手作り絵本を観た

なんと、そこで十年以上ぶりに、昔、東京に住んでた頃の

手作り絵本サークルのメンバーにばったり、会えた

浅草橋のおすすめギャラリーに連れて行っていただいた

ギャラリーも、作品も、いい!!

そこに置かれた素敵な表紙の小冊子を手に取ったら

びっくり、中津川さんの記事が載っていた

はー

一日で味わうにはもったいないくらい感動と、偶然のよろこび。。。

ありがたい。

ありがとう。

帰りの両毛号は、それはもう、爆睡だった。