ときに不安そうに、
「描けない、せんせ手伝って」ということがある。
私の子育てを振り返ると
なにを甘えて…、頑張って!と、突き放していたかもしれない。
でも成人し、生き生きと自分の道を歩きだした息子を振り返るに、こうして甘えてくることは、ごく短い宝の時間だった。
小さいながらに「うまくやらなくては、
できないのではないか」と不安になっている子ども。
その気持ちを丸ごとうけとめて
じゃあ一緒に絵の具まぜまぜしてみようか?
何色使ってみたい?
と選んでもらい、必要ならば手を添えて…。
うまく描くためではなく
その子が大丈夫、これでいいんだと自信を持ってその子らしく描き始めるまで寄り添って。
途中からひとりで描きだし、出来上がった絵の前で満足そうな笑顔に…。
新しい課題のときはみんなと一緒にしたくない子もいる。
一旦、慣れたことをして、みんなの様子を見てから、誘ってみると取り組む。
お迎えにきたお母さんはどんな作品もいいところを探してきちんと褒める。
お母さんが自分が思う「上手い絵」を押し付けないことが素晴らしい。
どの子も自分らしく安心して表現できる場所であってほしい。
今日も1時間ほどの間にたくさんのエネルギーたっぷり作品が生まれた。