いつもは、家族4人で夕食を食べるのだけど、
週1日だけ、中3の長男とふたりだけで、晩ごはんを食べる。
声変わりして、大人になりかけの、むすこと向かい合って食べながら・・・
ふだんは聞けないような、大したことじゃなんだけど、言葉少なだけど、
いろいろおしゃべりするのが
思いのほか楽しい。
先日は、京都、奈良の修学旅行から帰ってきての感想。
大政奉還の舞台となった、二条城に行けてうれしかったこと、
三十三間堂がすばらしかったこと、
ここに書くのははばかられるおバカ男子のこと・・・。
タクシーの運転手さんに連れていってもらった、
にしんそばがものすごくおいしかったこと。
その話から、最近友達と、コンビニや、ファミレス行くけど、
かあちゃんの料理、やっぱりおいしいなって、思ったと。。。
えええ~!
マジ?!マジ~?!
うれしすぎ~!
足が宙に浮いてそのままターボが加速して、大気圏にまで行ってしまいそうだったけど、
あからさまに喜ぶと、いつものように、「きも!」と言われるので
平静をよそおった。
だしを取ること、
調味料はなるべく、きちんとつくられたもの。
食品添加物はできるだけ避けること、
とかいいつつ、また、鍋・・・(笑)
そういえば・・・新潟の酒造の杜氏さんと話したこと思い出した。
(こっそりいうと、私は日本酒がだ~~~い好きです。地酒の丁寧に作られた、純米生原酒とか、もう~・・・。)
杜氏さんいわく、最近、日本人の舌がやばいと。
だしのうまみがわからずして、酒はわかるまい。
こんぶと、かつをのだしをとってください~~~っと。
その後、長男の感想文が学校のお手紙に載っていた。
今回の修学旅行で最も感じたのは、「本質を見る」ということです。たくさんの仏像や古い建物、多くの人に接し、それを感じました。
特に食に関してそれを感じました。
京都の班別行動の時タクシーの運転手さんに、「安くてそこそこか、高くておいしいか、どちらを選ぶ?」と言われて、高いほうを選びました。
やはり、高いものはおいしく本物の味を感じました。
運転手さんからは、本当においしいものを知っておくことの大切さを学びました。
本当のおいしいものを知っていれば、本物のエビかそうでないかも、見抜けると思います。
これからも多くのものに接し、本物を知り、本質を見る目を養っていきたいです。
話はかわって、。。。。
美味しいもん好きの友だちから、「このお料理を食べてたら、もとちゃん(私のことです)の顔が浮かんだんだ、ぜひ行こう」と誘われて予約を取ってもらっての2か月後。
高鳴る胸の鼓動!
期待!
それをはるかに、超えるものでした。
長年、フレンチのシェフを務めて引退したあと、
自宅で、夫婦で,
一日一組だけのお客を受ける。
あああ~!
からだに、こころにしみるお料理でした
塩やスパイスは薄味なのに、野菜をはじめてとして、うまみが濃い
ほとんどの野菜はシェフが手塩にかけて育ててる。
ポワローやアンティチョークなどは種を海外から取り寄せてつくる。
ハムや、ベーコンも手作りで、つくりはじめてから、口に入るまでなんと、最低6か月かかるという。
一皿、ひとさら、完璧なバランスで例えば、淡白なヒラメの蒸したソテーの横に、バターを効かせたホタテが、あって、そっとかむと、じゅわ~っとおいしい優しい甘みのかぶがあって・・・。
最後のデザートが出てきたときはここまで、手をかけて下さるのかと感動した。
とにかく、もうけちゃおっと、とか、
ずるして、手をぬいちゃおっととか、一切感じさせないプロの仕事をみせていただいたありがたさでいっぱいになりました。
青年のようなきらきらした表情のシェフと、
最後に親戚のおばちゃんみたいに、おおきなみかんをみんなに、にこにこしながら配って下さった奥さんに、
何回も何回も、ありがとうを言って帰った。
偽装だとか、汚染だとか、添加物だとか、遺伝子組み換えだとか・・・
ふだんの、毎日の食事まで知らないうちに脅かされてるような、漫然とした不安。
キッチンに立つひとは、しあわせな気持ちや、健康をつかさどるものという気持ちを新たに
かしこく選択していきたいなあと思った。